有機農業

 有機農業推進法の第2条では有機農業を以下のように定義しています。

有機農業とは、科学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組み換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業を言う

また、有機農業の意義や推進に対する基本的な考え方として同法の第3条では以下の4つの重要な視点を示しています。

①有機農業の推進は、農業の持続的な発展及び環境と調和のとれた農業生産の確保が重要であり、有機農業が農業の自然循環機能(農業生産活動が自然界における生物を介在する物質の循環に依存し、かつ、これを促進する機能を言う。)を大きく増進し、かつ、農業生産に由来する環境への負荷を低減するものであることにかんがみ、農業者が容易にこれに従事することができるようにすることを旨として、行われなければならない。

②有機農業推進は消費者の食料に対する需要が高度化し、かつ、多様化する中で、消費者の安全かつ良質な農産物に対する需要が増大していることを踏まえ、有機農業がこのような需要に対応した農産物の供給に資するものであることにかんがみ、農業者その他の関係者が積極的に有機農業により生産される農産物の生産、流通又は販売に取り組むことができるようにするとともに、消費者が容易に有機農業により生産される農産物を入手できるようにすることを旨として、行わなければならない。

③有機農業の推進は、消費者の有機農業及び有機農業により生産される農産物に対する理解の増進が重要であることにかんがみ、有機農業を行う農業者(以下「有機農業者」という。)その他の関係者と消費者の連携の促進を図りながら行わなければならない。

④有機農業の推進は、農業者その他の関係者の自主性を尊重 しつつ、行わなければならない。


有機農業は、環境との調和、消費者の需要に即した取り組みですが、通常の農業と比べて品質や収穫量などの低下が起こりやすく、有機農業に対する消費者の理解は十分とは言えない状況でした。農林水産省ではこうした状況を踏まえて平成19年に「有機農業の推進に関する基本的な方針」というものを策定しています。


 

有機農業と無農薬の違い
 有機農業は無農薬で行われていると思われがちですが、実際には化学的に合成された肥料、農薬を使用しないだけで、
天然の有機物や天然由来の無機物による肥料などは使用しています。また、有機農業は、種まきまたは植え付けの時点からさかのぼり2年以上(多年生作物にあっては、最初の収穫前3年以上)、禁止されている農薬や化学肥料を使用していない水田や畑で栽培されていることも条件となっています。