私たちは雲南市在住の妹尾さんに取材にうかがいました。
妹尾さんは島根県で暮らしていくうちに“島根にいること”そのものが目的になったそうで、
島根県の魅力、田舎暮らしの魅力をお聞きしました。
島根県浜田市を出発しておよそ3時間、田んぼが広がる雲南市が見えてきます。
妹尾さんは半自給自足の生活をしておられて、びわの葉やよもぎなどをブレンドしたお茶とごはんをいただきながら取材スタートです。

プロフィール昭和51年埼玉県生まれ。
埼玉で働いていたが都会での満ち足りた生活に疑問を持ち始める。
新聞で目に留まった※1「緑のふるさと協力隊」に興味をもち、島根県で活動後、島根県に
Iターンした。現在雲南市で夫と子どもとともに自然農法で農業をしながら生活している。
※1緑のふるさと協力隊・・・自分の将来への可能性を見つけようとする若者たちが農山村を舞台に、1年間、地域に密着したさまざまな活動に取り組むプログラム。(地域緑化センターホームページ引用)
Q田舎暮らしをしようと思ったきっかけは何ですか。
20歳後半まで都会に住んでいたときに、便利すぎる生活に疑問を抱き始めたからです。
自分は自然を壊している側という実感があり、お金があれば健康に暮らせるのか、自然を守れるのか疑問がわきました。田舎に行けばもやもやが解決できる、何か解決できると思ったからです。
Q今まで住んでいた埼玉県と島根県で生活のちがいはありますか。
癒しを求める必要がなくなったこと
島根県に来てからはスイカを水で冷やしたり農作業が終わった後昼間にビールを飲んだり毎日がイベントで、癒されることや憂さを晴らす必要がありません。埼玉県に住んでいるときはがんばる自分を癒すサイクルがありました。平日は働いて、休日は温泉に行きます。
今では都会の人がわざわざ日曜日に出かけてすることをいつも味わうことができます。
Q近所の人、地域の人とはどのように関わっていきましたか。
移住1年目は毎日近所のおじいちゃん、おばあちゃんとお茶を飲んだり草取りをしたりしていました。初めて草刈を体験したりもしました。近所の人と関わるのを煩わしいという人もいますがそれを煩わしいと思っていたら田舎では生きていけません。いかに当り前と思うかが大切です。
Qこれから移住しようと思っているUIターン者に向けて一言お願いします。
自分から地域の人と交流していくこと
草刈、行事、飲み会など田舎暮らしは周りからのアプローチも多いですが、人とどれだけ繋がれるかが大切になってきます。あいさつをすること、おいしい、おいしそう、プラスなことをなんでも言っていくことです。近所を散歩したとき自分から声をかけて積極的に関わっていくことも大切です。また、自分が来たくて田舎に来たことを忘れず、自分がどうすれば田舎暮らしを楽しめるのか考えることです。
取材日:2014年6月29日